SBL88、R-1、L-92…乳酸菌があふれかえる!食品大手が商品拡充

ヨーグルト、味噌、お菓子、飲料などに“付加価値”

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スーパーの乳酸菌コーナー(アサヒ飲料)
 食品大手が乳酸菌事業に力を入れ始めている。キリンホールディングスは「プラズマ乳酸菌」を使った商品と外販で、10年後に約230億円の売上高を目指す。森永乳業は外販が中心だった「シールド乳酸菌」で、自社商品展開を始めた。サッポロホールディングスは傘下の神州一味噌(東京都東久留米市)で、植物性乳酸菌「SBL88」配合みそを発売。機能性表示食品などで効能をうたいやすくなったことが背景にある。

 乳酸菌事業で目につくのは乳業メーカーだ。明治が「R―1」や「LG21」「PA―3」など菌の名称をそのまま商品名にした機能性ヨーグルトで売り上げを伸ばし、雪印メグミルクも「ガセリ菌」で追随した。商品認知度とともに売り上げが伸び、健康性などで企業イメージも高まる好循環が出た。

 森永乳業は先行2社とは異なり、シールド乳酸菌を商品名としない。「乳酸菌と暮らそう」という新ブランドでスーパーやコンビニエンスストアで、露出を増やす戦略をとる。

 キリンホールディングスは「iMUSE(イミューズ)」の新ブランドを立ち上げ、プラズマ乳酸菌を活用した商品群として育成する。iMUSEではグループ内に加え、カルビーなど一般企業にも独自乳酸菌を販売し、短期間で商品の拡充を目指す。菓子など異ジャンルの商品は「それぞれの専門メーカーに任せた方がうまくいく」(磯崎功典社長)との判断からだ。
プラズマ乳酸菌事業で関係者と握手するキリンHDの磯崎社長(中央)

 サッポロホールディングスは独自乳酸菌を使った豆乳飲料をグループ企業のポッカサッポロフード&ビバレッジ、みそを神州一味噌で、それぞれ発売した。「みそは約1500億円の市場に930社がひしめく。競争環境で生き延びるにはアライアンスが不可欠。みそ汁を飲む商品でなく、食べる商品にしたい」と、神州一の宮坂勇一郎社長は語る。

 不二家は、乳酸菌を配合した「ミルキーのど飴袋」と「白いネクター」を発売した。アサヒグループホールディングスも、カルピス由来の乳酸菌「L―92」を配合した飲料「守る働く乳酸菌」、「プレミアガセリ菌CP2305」を配合した「届く強さの乳酸菌」をアサヒ飲料から発売している。2品の売り上げは前年同期比4倍強の伸びという。

 健康機能性を持つ乳酸菌は“付加価値”として、利用食品の売価を向上できる。飲料や食品は薬事法の規制があるため、「飲めばインフルエンザに効く」などの特徴をうたうことはできない。ただ、大学などとの共同研究で、乳酸菌の効能の可能性をアピールすることはできる。機能性表示食品はこの面でのハードルが低いため、利用企業が増えそうだ。
(嶋田歩)

日刊工業新聞2017年9月26日

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局
記者・編集者

人によって合う乳酸菌が違うようなので、これだけ出てくれば自分にぴったりの乳酸菌が見つかるかもしれません。

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