「男の肌」めぐる熱い戦い!資生堂とマンダム、男性用スキンケア新商品投入
女性向け化粧品市場は飽和状態
男性用整髪料でしのぎを削る資生堂とマンダムが、この秋はスキンケアを巡って火花を散らしている。両社は若年層の男性をターゲットにした新商品を相次いで投入する。男性は女性に比べて気に入ったブランドや商品を長く使い続ける傾向がある。若い入り口層を獲得できれば、顧客と息の長い関係が築けるうえ売り上げ拡大も期待できると見て、両社は新規ユーザーの獲得を狙う。(山下絵梨)
ビジネスマナーとして「清潔感」が意識され、会員制交流サイト(SNS)の普及で人に見られる機会が増えるなど男性の対人意識が変化している。マンダムによると、就職活動中の大学生を中心に、きれいな肌を目指す男性が増えているという。また、資生堂が20代男性431人を対象に行った調査では、約6割が洗顔のみでスキンケアを終えていることが分かった。
このようなスキンケア初心者の男性をどう取り込むか。両社が今秋そろって力を入れるのが「化粧水タイプ」の新商品。どちらもターゲットへの訴求や狙いなど共通する部分も多い。
マンダムは「ギャツビー」ブランドから、初めてオールインワン処方に設計した「パーフェクトスキンケアローション」を発売した。1本で化粧水・乳液・美容液の効果があるローションタイプで、男性の肌トラブルを治すだけでなくきれいな肌に改善する。
同社GBマーケティング本部商品戦略部の松元輝礁主任は「男性はべたつきを嫌がる傾向がある。女性向けのオールインワン処方の製品はクリームが主流だが、今回は化粧水を採用した」と話す。
9月中旬には、資生堂も「ウーノ」ブランドから美容成分を配合した化粧水「スキンセラムウォーター」を発売する。とろみのない水タイプで、スキンケアになじみがない20代男性が使いやすい感触にこだわった。同社は男性の購買行動について、自分のブランドを一度決めたら変えない傾向が高いと分析。新しい層を獲得する戦略商品に位置付け、ロングセラーブランド育成につなげたい考えだ。
女性向け化粧品市場が飽和状態にあるなか、メーカーにとって男性向け化粧品は売り上げ拡大が見込める有望市場。男性需要を取り込もうと、花王やロート製薬なども積極的に顧客獲得に乗り出し、若年層の新規争奪戦が加熱している。
資生堂やマンダムのブランドは整髪料が中心だが、スキンケア商品拡充により、消費者に同じブランドの商品を複数使う“ライン使い”の移行を促す狙いもあるといえそうだ。
きれいな肌で就活もスムーズに?
ビジネスマナーとして「清潔感」が意識され、会員制交流サイト(SNS)の普及で人に見られる機会が増えるなど男性の対人意識が変化している。マンダムによると、就職活動中の大学生を中心に、きれいな肌を目指す男性が増えているという。また、資生堂が20代男性431人を対象に行った調査では、約6割が洗顔のみでスキンケアを終えていることが分かった。
このようなスキンケア初心者の男性をどう取り込むか。両社が今秋そろって力を入れるのが「化粧水タイプ」の新商品。どちらもターゲットへの訴求や狙いなど共通する部分も多い。
オールインワンで解決しちゃウーノ
マンダムは「ギャツビー」ブランドから、初めてオールインワン処方に設計した「パーフェクトスキンケアローション」を発売した。1本で化粧水・乳液・美容液の効果があるローションタイプで、男性の肌トラブルを治すだけでなくきれいな肌に改善する。
同社GBマーケティング本部商品戦略部の松元輝礁主任は「男性はべたつきを嫌がる傾向がある。女性向けのオールインワン処方の製品はクリームが主流だが、今回は化粧水を採用した」と話す。
9月中旬には、資生堂も「ウーノ」ブランドから美容成分を配合した化粧水「スキンセラムウォーター」を発売する。とろみのない水タイプで、スキンケアになじみがない20代男性が使いやすい感触にこだわった。同社は男性の購買行動について、自分のブランドを一度決めたら変えない傾向が高いと分析。新しい層を獲得する戦略商品に位置付け、ロングセラーブランド育成につなげたい考えだ。
花王やロート製薬なども積極的
女性向け化粧品市場が飽和状態にあるなか、メーカーにとって男性向け化粧品は売り上げ拡大が見込める有望市場。男性需要を取り込もうと、花王やロート製薬なども積極的に顧客獲得に乗り出し、若年層の新規争奪戦が加熱している。
資生堂やマンダムのブランドは整髪料が中心だが、スキンケア商品拡充により、消費者に同じブランドの商品を複数使う“ライン使い”の移行を促す狙いもあるといえそうだ。
日刊工業新聞2017年8月30日