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介護食作り7割が「大変」。買いたいお店1位は?

ドラッグストアが断トツ。低栄養防止へ専門家支援カギに
 介護を受ける高齢者はかむ力や飲み込む力が弱く、食物が気管などに入ってしまう誤嚥(ごえん)を起こす心配がある。とはいえ、やわらかく煮込んだりする調理の手間は負担が大きい。日清オイリオグループがまとめた「介護食作りに関する実態調査」によると、家族の69%が介護食作りを「大変だ」と答えた。また、要介護者の食べることに対する配慮を「特に行っていない」とする割合は39%に上った。家族が悩んでいる実態が浮き彫りになった。

 同調査は在宅介護をしている家族100人を対象に実施した。家族は高齢者に食事を摂ってもらいたいと思う反面、介護食作りに大きな負担を感じている様子がうかがえる結果だった。また、こうした食事作りの負担軽減につながる専門家の指導を「受けている」と回答した割合が35%と4割を下回った。在宅介護の支援が、十分に生かされていないようだ。

 日清オイリオグループは家族の約4割が、誤嚥をはじめとする要介護者の食べることへの配慮を特に行っていないことなどから「専門家のサポートや口腔ケア、かむこと、飲み込むことなどに対する家族の関心を高める必要がありそう」と指摘している。

 同社は食物を飲み込みやすくする介護食作りで、トロミ調整食品の活用を推奨している。こういった介護食品を買いたい場所は、ドラッグストアやスーパー、インターネットが上位を占めた。生活に密着した小売り店舗や、時間に関係なく手に入れられるネットの活用が主流のようだ。
           

 
日刊工業新聞2017年4月26日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
日清オイリオは美味しい介護食に力を入れているので、マーケティング的な調査ではあるが、ここの分野はこれから大きなビジネスチャンスがありそう。

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