台風強風域で温暖化で拡大、海洋機構・東大、60年分のデータ解析

将来の気候では、地球全体の台風の発生数が2割強減少

 海洋研究開発機構の山田洋平ポストドクトラル研究員と小玉知央研究員、東京大学大気海洋研究所の佐藤正樹教授らは、地球温暖化によって台風の強風域が現在よりも広がる可能性を示した。過去と将来の計60年間分の気候データを利用したシミュレーションで、台風の活動や構造の変化を解析し解明につなげた。台風の強度や降水量の予測などにつながる可能性がある。  山田ポストドクトラル研究員は「今回のモデルは台風だけでなくハリケーンなど熱帯低気圧全体に適用できる。現在、米国では史上最強と言われる大型ハリケーンが猛威を振るっているが、その観測データを利用し、モデルの精度向上につなげたい」と語った。  地球全体の雲の生成や消滅を詳しく計算できる大気モデル「NICAM」(ニッカム)に海面水温や大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度などのデータを入れ、スーパーコンピューター「京」で実行。  1979―2008年の気候を現在の気候、2075―2104年の気候を将来の気候とし、地球温暖化による台風の活動の変化を調べた。  現在の気候に比べ、将来の気候では地球全体の台風の発生数が22・7%減少するとわかった。一方、強い台風の発生数が6・6%増加し、台風に伴う降水量が全体で11・8%増加することを明らかにした。

続きを読む

関連する記事はこちら

特集