台風の進路予測をもっと正確に! 名大など

航空機から測定装置「ドロップゾンデ」を投下

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台風の発生場所に小型ジェット機を飛ばし観測装置を投下するイメージ図(名大提供)
 名古屋大学宇宙地球環境研究所の坪木和久教授らは2017年夏にも、航空機を使った台風の直接観測を始める。台風の暴風域の数十カ所に、温度や風速などを測定する装置「ドロップゾンデ」を小型ジェット機から投下し、台風周辺を観測する。模擬実験モデルと組み合わせ、台風の強度と進路の予測精度を高めることで、台風に伴う暴風や豪雨による災害を減らせる可能性がある。
 
 琉球大学、気象研究所、国立台湾大学、台湾中央気象局との共同研究。期間は20年度末までの5年間。16年度は準備期間で、17年2月に検査飛行を実施する予定。

 地球温暖化に伴って台風の強度が増し、日本でも台風による災害のリスクが高まるとされている。台風の予測に関しては、これまで海上での観測データが少なかった。このため、台風の強度の推定値に不確実な要素があるという。

 研究チームは、強い台風に発達しやすい沖縄本島の南方海上から南西諸島の海域に着目。パラシュートをつけた数十センチメートル程度の大きさのドロップゾンデを数十カ所で投下する。海に落ちる間に台風の温度や風速などの情報を電波で飛ばし、受信機でとらえる仕組み。

 名大や海洋研究開発機構のスーパーコンピューターを利用した模擬実験のモデルに観測データを取り込み、台風の強度と進路を正確に推測する。

 さらに降水レーダーや雲レーダー、顕微鏡を搭載した気球、エアロゾル(浮遊粒子状物質)観測、飛行ロボット(ドローン)などの観測データも利用し、模擬実験モデルを高度化する。

日刊工業新聞2016年7月12日付 科学技術・大学面

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スパコンによる実験データと数十カ所の実測データを組み合わせ、進路予測などを高度化させるとのこと。いずれ天気予報にも反映してほしいですね。

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