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世界一の「傘大国」日本の弱点

リサイクル困難のビニール傘、進化なるか
 まもなく全国的に梅雨入り。雨が降り出すとすぐにビニール傘がコンビニエンスストアの店頭に並ぶ。ワンコインで手に入る便利さから、雨傘を持ち歩かなくなる。

 日本の傘の年間販売数は推計で約1億3000万本と世界一。その大半をビニール傘が占め、多くは使い捨てられているという。コンビニにとっては確実に利益が出る商品らしい。

 利用者としても安くて入手が容易だから、強風で骨が折れた時に気楽に捨てられる。ただ先端部分を接着剤で固定したビニール傘は分解・再利用が困難で、そのまま埋め立て処分するのが現実という。

 「壊れにくいビニール傘」の開発が進むが、逆転の発想で新商品を生み出したのが、健康商品を展開する長寿乃里(横浜市西区)である。強風時にあえて折れる構造で、一度畳んで開けば元に戻る。普通のビニール傘より少々お高いが環境には良い。今週から全国4500の郵便局でも販売を始めた。

 川柳に〈ごふくやのはんじゃう(繁盛)を知る俄にわか雨〉とある。江戸の呉服屋・越後屋は、雨が降ると屋号と番号が入った番傘を無料で貸し出した。むろん店の宣伝目当てだったが、現代の日本人も江戸時代のエコやリユース文化を見習うべきだろう。
日刊工業新聞2017年6月16日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
傘はすぐ忘れるのでいつもビニール傘。なので時に家に7~8本のビニール傘がたまることがある。その内、半分は折れてたり原型をとどめていない。正直、リサイクルが困難なことは知らなかった。壊れにくいビニール傘に期待。

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