最高時速60km…ドローン3機、一人で遠隔操縦に成功
日本航空(JAL)とKDDIは、操縦者1人で3機のドローン(飛行ロボット)を遠隔操縦する実証実験に成功した(写真)。5月15日に都内から操縦する機体で、埼玉県秩父市吉田地区において防災用品や食品を配送した。ドローン配送の社会実装には、1人で複数機を操縦する「1対多運航」による運航コストの低減が必要とされる。2社は引き続き事業化に向けて協力する。
今回の実証は、ドローン搭載のカメラから歩行者を確認するなどの一定の条件を満たせば、地上の補助者や立ち入り管理措置が不要となる「レベル3・5飛行」で行った。最高飛行速度が時速60キロメートル、最大で30キログラムの荷物を積んで35分間航行できる機体を使い、片道約2・5キロメートルのコースを飛行した。
遠隔操縦では、機体の運航状況や気象状況を細かく監視し、必要に応じて手動で操作する高度な運航管理が求められる。イレギュラー時も含めた運航管理手順を構築し、安全な運航を検証した。
日刊工業新聞 2024年07月01日