ニュースイッチ

のり面転圧をICT管理、新光重機がシステムレンタル

のり面転圧をICT管理、新光重機がシステムレンタル

のり面の管理は土砂崩れ対策として注目されている

新光重機(千葉市中央区、中尾謙一郎社長)は、のり面の転圧(締め固め)を情報通信技術(ICT)で管理するシステムのレンタルを始めた。バックホウ(油圧ショベル)とのセットで提供する。自社開発したシステムと、のり面に振動を与えて転圧するバケットを連携させて転圧のICT管理を可能にする。消費税抜きのレンタル料金は月間100万円。今回のセットのレンタルで、2025年5月期に3000万円の売り上げを目指す。

のり面を任意のメッシュサイズに分割し、転圧時間をバックホウのモニターに色分け表示できる。バケットで振動を与えた時間をバックホウに取り付けたセンサーで読み取り、新光重機が開発したシステムで処理することで実現した。

従来は経験則に頼っていた転圧をICTで管理することで、規定の転圧時間までの施工を促し、品質向上と施工不良の防止につなげられる。土砂崩れ対策としてのり面の施工管理が注目される中、今回の機能を搭載したバックホウのレンタルに力を入れる。

全地球測位衛星システム(GNSS)を活用したガイダンス機能も搭載。3次元(3D)設計データに基づき、のり面の整形から転圧、仕上げまでをサポートする。

建設業界では高度な技能を持つ技能者の高齢化に加え、慢性的な人手不足が大きな課題になっている。

その中で安全・安心対策を含めてICT建機のニーズが高まる中、同社は建設機械のレンタル事業でICT建機の導入を加速している。

日刊工業新聞 2024年6月12日

編集部のおすすめ