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火山ガラスでコンクリート、新たな環境配慮型に挑む

西松建設と戸田建設が共同研究
火山ガラスでコンクリート、新たな環境配慮型に挑む

火山ガラスをセメント代替として使用したコンクリート(西松建設提供)

西松建設と戸田建設は共同で、コンクリート用火山ガラス微粉末を用いた環境配慮型コンクリートの研究開発を始めた。実構造部への適用に向けて、レディーミクストコンクリート工場での出荷を想定した試し練り、模擬試験体による強度や耐久性、施工性などの確認を実施する。実出荷時の二酸化炭素(CO2)削減量に関する試算・検討も進める。

コンクリート製造に関わるCO2排出量のうち、セメント材料を起源とする排出量は約9割を占める。両社は、国内で調達可能な天然資源の火山ガラス微粉末に着目し、新たな環境配慮型コンクリートの研究に着手した。

火山ガラス微粉末は焼成の必要がなく、セメントと比較して製造における環境負荷が小さいなどの特徴がある。このためコンクリート製造でCO2排出量削減効果のあるセメント代替品として活用が期待されている。

日刊工業新聞 2024年4月11日

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