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電動車向け放熱基板増産、日本ガイシが月産25万枚に引き上げ

電動車向け放熱基板増産、日本ガイシが月産25万枚に引き上げ

日本ガイシが増産する絶縁放熱回路基板

50億円投じ内外3工場増強

日本ガイシは7日、電動車パワー半導体向け放熱基板を増産すると発表した。約50億円を投じ、2026年度に生産能力を現状比2・5倍の月産約25万枚に引き上げる。市場シェアの3―4割を獲得する900万台分を供給し、30年度に売上高を同約20倍の200億円に高める。

増産する「絶縁放熱回路基板」は、バッテリーから駆動部品へ電力変換するインバーターで使う部品。窒化ケイ素などで作るセラミックス基板を、2枚の銅板で挟む構造。真空かつ高荷重で接合することで、接合層の厚みを競合と比べ約5分の1の2マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下とした。放熱性能や耐久性の向上に寄与するという。日本や欧州のパワー半導体メーカーに供給した上で、各国の電動車に搭載される。

約50億円の投資額は焼成炉や表面加工用の装置などに充てる。接合処理などの前工程を手がける愛知県小牧市の工場と、エッチングやメッキ処理を手がける後工程を担うマレーシア・ペナン州と山口県美祢市の工場の計3工場を増強する。

現在は電動車約360万台分の生産能力を持つが、27年ごろには余力がなくなる見込み。需要拡大を見据え、増産を決めた。

同社製品は電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など電動車で使われる。日本ガイシの岩崎良平副社長は「欧州も主要な顧客となる。現地生産も今後のステップとして考える」と話した。

日刊工業新聞 2024年03月08日

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