国内小型トラック初、いすゞが「エルフ」に追加した機能とは?
いすゞ自動車は22日、小型トラック「エルフ」に、国内小型トラック初となるキャブ(運転席)後方に室内空間を設けた「スペースキャブ」を追加し、発売したと発表した(写真)。同社の従来型標準キャブ比で後方スペースを30センチメートル広げ、書類や精密工具といった荷物を積めるようにした。物流企業や農業、自営業などあらゆる事業者の利用を想定。主要モデルの東京地区の販売価格は621万1700円(消費税込み)。エルフシリーズ全体で年4万台の販売を目指す。
従来は荷台に多くの荷物を積みたい需要が多かった。現在もその傾向は変わらないが「室内空間を快適にし、運転手の多様化に対応していきたい、というニーズも出てきている」(いすゞ自動車)としてスペースキャブを追加し、顧客の選択肢を増やす。
スペースキャブでは運転席は最大40度、助手席は最大30度リクライニングでき、快適性が向上した。平ボディーの場合、拡大したキャブ下部まで荷台を延長し、標準キャブモデルと同等の荷台フロア長3115ミリメートルを確保でき、脚立などの長尺物も荷台鳥居に立てかけずに積載が可能。キャブの居住性と荷物の積載性を両立した。
日刊工業新聞 2024年1月23日