帝国データバンク（ＴＤＢ）と東京商工リサーチ（ＴＳＲ）が８日発表した１１月の倒産件数は、ＴＤＢが前年同月比３５・６％増の７７３件、ＴＳＲが同３８・９％増の８０７件だった。ＴＤＢは１９カ月連続、ＴＳＲは２０カ月連続で前年同月を上回った。原材料・エネルギーコスト高、人手不足が重くのしかかった。

負債総額はＴＤＢが同３１・５％減の８８１億５０００万円、ＴＳＲが同１７・９％減の９４８億７１００万円だった。

ＴＤＢの業種別は、７業種のうち６業種で前年同月を上回った。ＴＳＲの産業別は１０業種のうち７業種が前年同月を超えた。

ＴＳＲは「原材料や資材、燃料などの価格は高止まりが続いている」とした上で「業績回復が遅れ、新たな資金調達も難しくなる企業を中心に、企業倒産は増勢を強めていく」とみる。

ＴＤＢは「（金融機関が）各種コストの負担増に耐えきれない企業の選別を一段と進めれば、２０２４年の倒産件数はさらに増える可能性がある」と話す。