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物価高の影響深刻…上期倒産、4年ぶり4000件超

物価高の影響深刻…上期倒産、4年ぶり4000件超

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帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)が10日発表した2023年度上期(4―9月)の倒産件数はともに2年続けて増加し、4年ぶりに4000件を上回った。TDBは前年同期比34・7%増の4208件、TSRは同37・7%増の4324件だった。実質無担保・無保証融資(ゼロゼロ融資)の返済が本格化した中で、物価高や人手不足が追い打ちをかけて倒産件数が大きく増えた。

TDBの上期の業種別は、15年ぶりに全7業種で前年同期を上回った。TSRの同期の産業別も全10産業で前年同期を超えた。全10産業が前年同期を上回るのは、バブル崩壊後の1991年同期以来32年ぶり。資源高が影響し、「建設業」が同41・1%増の852件、「製造業」が同35・8%増の463件と大幅に増えた。

今後についてTDBは「長期化する物価高の影響が及ぼす影響は無視できなくなっており、効果的な対策が急がれる」と指摘する。

TSRは「10月から最低賃金が引き上げられ、生産性に課題を持つ中小企業はさらに収益が悪化することが危惧される」とみる。

同日発表した9月の倒産件数は、TDBが前年同月比16・5%増の679件、TSRが同20・2%増の720件だった。TDBは17カ月連続、TSRは18カ月連続で前年同月を上回った。

日刊工業新聞 2023年10月11日

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