建設発生土の改質不要、不動テトラが地盤改良で新工法
不動テトラとソイルテクニカ(東京都中央区、西川晋司社長)は、建設現場で発生する土(建設発生土)をそのまま地盤改良工事に活用する技術「リソイルPro工法」を開発した。建設発生土にセメントなどを混ぜて性状を変える改質が不要となる。液状化対策で使われる従来工法における中詰め材料の搬入や、発生土の搬出といった運搬・処分に伴う環境負荷を大幅に低減するとともに、コストダウンも図れる。
リソイルPro工法は、液状化対策として適用される従来のサンドコンパクションパイル工法の施工機に装備される砂投入バケット・砂受けホッパー・砂通過ケーシングを改良し、新たな材料供給システムを導入したもの。材料が詰まることなく、各装備内を通過する性能を向上させた。
また、従来工法では良質砂を採取地から運搬・搬入して使用し、施工で発生した盛り上がり土を現場から搬出していた。一方のリソイルPro工法は土砂を搬入・搬出する工事車両の台数を減らせるため、環境負荷の低減につながる。
良質砂の採取量も大幅に減少可能で、これにより従来工法に比べ二酸化炭素(CO2)排出量を最大50%削減。トラック運転手不足の解決にも寄与する。
日刊工業新聞 2023年12月07日