中古車登録は回復基調も、オークション落札価格が低下した理由
9月単月3.3%増、6カ月連続プラス
日本自動車販売協会連合会(自販連)が12日発表した2023年度上期(4―9月)の中古車登録台数は、前年同期比1・9%増の173万8329台で、19年度上期以来4年ぶりに増加に転じた。半導体などの部品不足が緩和されて新車販売が増えているのに伴って、中古車取引が回復してきた。9月単月は前年同月比3・3%増の29万6391台で、6カ月連続の増加となっており、回復基調が続いている。
23年度上期の登録台数は4年ぶりに増加したが、水準としては46年間の中で下から3番目にとどまる。登録台数を車種別に見ると、乗用車が前年同期比2・1%増の150万8891台。このうち普通乗用車が同5・2%増の92万145台、小型乗用車は同2・4%減の58万8746台だった。
トラックは同1・6%増の18万4949台。内訳は普通貨物車が同2・2%増の8万2370台、小型貨物車が同1・1%増の10万2579台だった。
9月単月の中古車と新車の登録台数を比べると、中古車登録台数が8・0%多かった。10月以降の見通しについて自販連は「新車のプラスが続いており、工場の操業停止もないため、中古車登録台数も同様に増加が継続するのではないか」とみている。
中古車競売大手のユー・エス・エス(USS)によるオークションデータでは、9月の出品台数は前年同月比11・7%増の27万6840台で、14カ月連続の増加。9月の平均落札価格は同12・0%低い107万4000円と3カ月連続で下がっている。
日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)がまとめたJU系オートオークション会場の9月の平均落札価格も同12・7%減の35万9000円と低下した。低下の理由についてJU中販連は「前年の同時期の価格が高過ぎたことが大きい。現在も新車供給はコロナ禍前の状態には完全に戻っておらず、落札価格はまだ高い水準にある」としている。
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