品薄が慢性化する中古車、今後の価格の動向は?
日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した2022年度の中古車登録台数は、前年度比4・7%減の347万5232台となり、2年連続の前年度実績割れとなった。新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足などによる新車不足で下取り車が減少し、品薄が慢性化した。一方、直近では、新車販売の回復を背景に中古車の需要が一服。高止まりしていた落札価格も下落に転じている。
車種別にみると、乗用車が前年度比4・6%減の302万2531台だった。内訳は普通乗用車が同3・2%減の177万9426台。小型乗用車が同6・6%減の124万3105台だった。
自動車メーカー各社が生産調整を余儀なくされ、新車の生産・販売が滞ったためとみられる。
トラックは同5・6%減の36万6072台。このうち普通貨物車は同5・6%減の16万2163台、小型貨物車も同5・6%減の20万3909台と、全ての車種でマイナスとなった。
下取り車の不足により上昇基調だった価格は正常化しつつある。中古車競売大手のユー・エス・エス(USS)によると、3月の中古車の平均落札価格は前年同月に比べて1・5%安い89万8000円と、2カ月連続で前年同月を下回る価格となった。
同社の落札価格は21年6月以降32カ月連続で前年比増となっていた。
3月単月の中古車登録台数は、前年同月比0・9%減の42万7832台と22カ月連続で前年水準を下回った。乗用車合計では同0・7%減の37万7383台、トラック合計では同2・5%減の4万1226台だった。
日刊工業新聞 2023年04月13日