3列シートSUVのEVに搭載へ、トヨタがLG製電池調達
トヨタ自動車は、韓国電池大手のLGエナジーソリューション(LGES)と電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池(LiB)の供給契約を締結した。LGESは米ミシガン州の工場に約30億ドル(約4500億円)を投じ、トヨタ専用の電池セルとモジュールの生産ラインを新設する。2025年にも稼働を開始し、年間20ギガワット時(ギガは10億)を供給する。
LGESのLiBは、トヨタの米ケンタッキー州の工場で25年から生産予定の3列シートのスポーツ多目的車(SUV)のEVに搭載する。その後、北米で拡充するトヨタのEVに搭載される見込み。
トヨタはEVの世界販売を26年に年150万台、30年までに30車種・同350万台に引き上げる計画を掲げる。EV市場が急速に成長しつつある米国での販売拡大やサプライチェーン(供給網)の構築は重要テーマとなっている。一方で米中貿易摩擦による影響を最小限に抑えたいとの狙いがあり、中国を回避した電池供給網の構築が必要になっている。
LGESは車載電池をホンダや米ゼネラル・モーターズ(GM)、米テスラなどに供給している。今回のトヨタとの契約は単一の供給契約としては最大規模となる。
【関連記事】 EVでも成長を目指すオイルシールメーカーの圧倒的強さ
日刊工業新聞 2023年10月06日