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三菱スペースジェット撤退、株主総会で三菱重工社長が語ったこと

三菱スペースジェット撤退、株主総会で三菱重工社長が語ったこと

泉沢清次社長(三菱重工業提供)

三菱重工業は29日、都内で定時株主総会を開いた。小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の撤退について、泉沢清次社長は「(安全性を証明する)型式証明取得に時間や費用がかかり、開発を再開しても事業性を見通せない」と撤退の理由を説明。株主からも多くの質問が出た。

泉沢社長は「期待に応えられず、厳しい選択だが、中止せざるを得ないと判断した」と述べた。株主からは撤退を評価する声や試験機の活用提案など肯定的な意見の一方、開発の遅れや人材育成を批判する声もあった。これに対し、泉沢社長は「経験不足は否めなかった。今後の貴重な経験にしたい」と回答した。

全4議案は原案通り可決された。312人の株主が出席し、質問数は14問。


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日刊工業新聞 2023年06月30日

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