ＪＲ東海は在来線の運転士が使う時刻表を２０２４年３月から電子化する。運転士用の時刻表は日々変更があり、現在は最新の時刻表が記載された紙を手作業で差し替えている。約１５００台のタブレット端末を導入し、電子化によってこの作業を省略することで業務を効率化する。端末導入とシステム開発に約１０億５０００万円を投じる。

紙の時刻表からタブレットへ移行することで運行情報の変更を反映しやすくなり、遅延や運休などの輸送障害への対応が迅速化できるという。タブレットは運転士と車掌に導入する。システムやタブレットの不具合に備え、紙の時刻表も持つ。丹羽俊介社長は「ドラスチック（抜本的）な業務改革ではないが、着実に業務量を減らす」と説明する。

時刻表には駅の発着時間や停車場所が記載されており、運転士はこれに従って運転している。輸送障害やイベントによる臨時ダイヤなどで時刻表が変化する時は、事務所で時刻表を差し替えたり、指令員から伝えられた内容を手帳に転記したりして対応している。