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生産能力3割増、AGCが半導体向けEUV露光用部材で新ライン

生産能力3割増、AGCが半導体向けEUV露光用部材で新ライン

EUVマスクブランクス(AGC提供)

AGCは、半導体向けの極端紫外線(EUV)露光用フォトマスクブランクスの生産能力について、2025年までに現在と比べ約30%増にする。グループ会社のAGCエレクトロニクス(福島県郡山市)に新ラインを設けて24年1月から稼働を開始し、段階的に増強を行う。

投資額は非公表。今後も積極的な設備投資を行い、25年には売上高400億円以上を目指す。

能力増強により、高性能半導体の生産拡大に伴うEUVマスクブランクスの需要拡大や、半導体製造プロセスの微細化に必要な次世代品の生産に対応する。

AGCでは17年にEUVマスクブランクスの生産を開始。22年には生産能力の増強について決定し、23年1月から段階的な増強を行うなど、近年積極的な投資を継続している。

EUVマスクブランクスはガラス基板に多層膜を載せたもの。表面に半導体チップの回路原版を形成し、その回路をシリコンウエハ上に転写することで半導体チップを形成する。回路の微細化に伴い、欠陥の低減や表面の平坦さなどが求められている。


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日刊工業新聞 2023年04月28日

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