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住宅窓サッシにCFRP、LIXILが追求するモノ

住宅窓サッシにCFRP、LIXILが追求するモノ

LIXILのパノラマ窓「シームレス」。CFRPをガラスの縦枠に使うことで高い意匠に仕上げた

LIXILは炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使用した住宅用窓サッシを市場投入する。広い開口の大型ガラスとサッシの一部にCFRPを使い、電動で開閉するパノラマ窓「シームレス」を製品化した。富裕層向けブランド「NODEA」の最高級ラインと位置付けて、富裕層向け市場を開拓する。消費税抜きの価格は幅2メートル×高さ3メートルが2枚で1700万円に設定し、4月から受注を始める。

LIXILは中長期に新築住宅の着工数が減る見込みの中、建材の付加価値を高め、新たな領域に取り組む方針を掲げる。この一環で、軽量で高い強度や耐久性を備えるCFRPを使い、パノラマ(広い眺望)を実現する高付加価値製品を富裕層に提案し、新規需要の獲得を目指す。吉田聡執行役専務は「着実にこの層の顧客は増えている」と強調する。

新製品はサッシの一部に極細のCFRPを使い、大型の窓ガラスと一体構造にした。電動でスライドして開閉する機構を搭載し、窓を閉じると1枚ガラスのようにフラットな収納を実現できる。窓を開けるとフレームカバーが溝をふさぎ、内側と外側のつなぎ目をなくすなど広い開口で開放感のある意匠を追求した。伊吹工場(岐阜県垂井町)で製造する。

ガラスはAGCの複層ガラス「サーモクライン」を採用した。一般に開口部を広くすると光を多く取り込める一方、室内に熱や冷気が侵入しやすくなる。だが、断熱性が高いガラスと熱貫流率が低いCFRPを組み合わせて樹脂窓と同等の高い断熱性能を確保した。

LIXILはCFRPと他の素材を最適に複合する独自技術「フォース・カーボン」を展開し、エクステリア分野ではパーテーションなどを製品化している。「まずは技術力を使った商品を(高級ラインで)出し、いずれは下のゾーンにも展開する」(同)考え。

日刊工業新聞2023年2月27日

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