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トヨタ「レクサス」に車両を試験販売したチューリング、開発目指す自動運転EVの中身

トヨタ「レクサス」に車両を試験販売したチューリング、開発目指す自動運転EVの中身

現在はガレージでEVを分解中

TURING(チューリング、千葉県柏市)は、電気自動車(EV)専用プラットフォーム(車台)の開発に乗り出す。5月に稼働する車両生産拠点(千葉県柏市)で他社のEVを分解し、車の構造を解析して車両製造のノウハウを獲得。まずは同車台を用いて「走る・曲がる・止まる・システムの起動停止・充電」の主要5機能に絞った試作車を2023年内に完成させる。25年に独自開発した自動運転EV100台の生産を目指す。

チューリングは25年に100台、30年に1万台の自動運転EV車両の生産・販売を掲げ、車両生産拠点を新設した。敷地面積は1879平方メートル。同拠点では当面、EVの分解・分析などを担い、車両開発の知見やノウハウを蓄積する。

車台に搭載する各種部品は国内外の自動車部品サプライヤーなどから調達し、自社で車台に組み立てる。仕入れ先も現在選定している。

25年の販売を目指す自動運転EVは、スポーツ車を想定し、外観デザインなども自社で手がける。人工知能(AI)による自動運転機能は25年時点で、運転手が乗車した状態で一部操作を自動化する「レベル2」相当の搭載が可能とみている。将来は完全自動運転「レベル5」を搭載し、ハンドルのない車両を開発する方針を示す。

1月にはトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」のスポーツ多目的車(SUV)「RX450h」に、独自の運転支援システムを搭載した車両を1台限定で試験販売。今後は独自車両の開発・生産に向け、設備や人員体制を整える。

チューリングはAIシステムを手がけるHEROZ(ヒーローズ)で将棋AI「ポナンザ」の開発リーダーを務めた山本一成共同代表兼最高経営責任者(CEO)と、米カーネギーメロン大学で自動運転の研究開発をしていた青木俊介共同代表が21年に設立した。


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日刊工業新聞 2023年3月30日

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