平均5倍超え、自動車総連が獲得したベアが過去最高
自動車メーカーなどの労働組合で構成する自動車総連は、2023年春闘の回答状況を発表した。全1056組合の約15%となる163組合で労使交渉が妥結。このうち基本給を底上げするベースアップ(ベア)相当額を獲得した組合は98・8%(前年同時期70・5%)、ベアの平均額は5274円(同1014円)と5倍超になった。
同時期としては、ベア獲得割合、平均額ともに比較可能な14年以降で過去最高。163組合のうち3割に当たる50組合が、要求に対し経営側から満額回答を得た。中小組合に限定しても、ベア獲得割合は95・2%(同63・8%)に上った。
金子晃浩会長は同日の記者説明会で、「先行(して回答を得た)組合がつくり上げた良い流れが中堅・中小労組にも波及してきている」と指摘。その上で、交渉が続いている傘下組合を支援していく考えを示した。
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日刊工業新聞 2023年03月22日