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「短下肢装具」1人で着脱、因島鉄工が自助具製品化へ

因島鉄工(広島県尾道市、宮地秀樹社長)は因島医師会病院(同尾道市)、因島高等学校(同)と共同で、脳卒中で半身不随になった人が自分で装具を着脱するための自助具を試作した。今後さらに改良し、3月以降の製品化を目指す。

開発した自助具(写真)は折り畳み式のスタンド形状になっている。足首を固定する「短下肢装具」と呼ぶ装具をこのスタンドに立たせれば、患者が片手を使って一人でも装具を着け外しできる。

半身不随の患者は、装具を着けることでつま先が上がってつまづきにくくなるほか、関節を保護する目的もある。床ずれを防ぐために1日4回程度着け外しする必要があるが、まひのため一人では難しいことも多い。

3者共同の「因ノベーション」プロジェクトの成果。病院の介護現場の困りごとをもとに因島鉄工が製品を試作し、因島高校の生徒が改良点などの意見を出した。

これまでに4回の試作を経て現段階で3種類の試作品ができている。さらに改良し製品化につなげる。

日刊工業新聞 2023年02月10日

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