ニュースイッチ

売上高1兆円目指すテルモが伸ばしたい2大市場

テルモは、2026年度に売上高1兆円(21年度見込みで6850億円)を目指す5カ年の成長戦略を発表した。営業利益率(調整前)を20%以上に引き上げる。これまでのデバイス中心の事業から、医療現場の課題解決や患者の生活の質(QOL)向上などを見据えたソリューション中心の事業に移行することで、成長性・収益性を高める。佐藤慎次郎社長(写真)は「特に米国と中国の2大市場で大きく売り上げを伸ばす」と強調した。

主力の心臓血管事業では製品群を拡充。脳卒中治療で26年度に21年度見込み比300億円増、大動脈瘤(りゅう)治療で同300億円増、下肢大動脈疾患・がん治療で同200億円増を見込む。また新たな顧客セグメントとして、「病院以外の『B2B(企業間)』を大きく伸ばしたい」(佐藤社長)とする。

設備投資は5カ年で4300億―4800億円程度を想定する。製薬企業向けの開発・製造受託(CDMO)、原料血漿(けっしょう)分野を中心に投資する。生産拠点ではデジタル変革(DX)に注力し、効率化を進める。

日刊工業新聞2021年12月17日

編集部のおすすめ