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早大・ソニーが開発、ソーラーパネルの下で農作業するロボットの実力

早大・ソニーが開発、ソーラーパネルの下で農作業するロボットの実力

開発した農業ロボでは種植や雑草剪定、収穫の3作業ができる(早大提供)

早稲田大学の大谷拓也次席研究員と高西淳夫教授らは、サステナジー(東京都渋谷区)とソニーコンピュータサイエンス研究所(同品川区)と共同で、ソーラーパネルの下で農作業するロボットを開発した。種植や雑草剪定(せんてい)、収穫の3作業ができる。半日陰を利用した農業で発電と食料生産の両立を目指す。

4輪台車が移動してフレームから下がった伸縮アームで作業する。種植では土で種を包んだ種子団子を植える。この手法だと種子の形や大きさにロボットを合わせる必要がない。雑草剪定用のハサミや収穫ハンドも開発。ツールを交換して3種の作業に対応した。

遠隔操縦システムは操縦者の視点とツールの位置をそろえ、作業しやすくした。従来技術では5分以上かかっていた作業が、3分以内になるなど作業効率が倍増した。

ソーラーパネルの下で強い日差しを遮りながら、複数種類の植物を混生密生させて生態系を構築しながら食料を生産する計画。時期を問わずに作業が必要になるため適したロボットが必要だった。サステナジーは、日本の耕作放棄やケニアなどの砂漠化地域で事業化を進める。

日刊工業新聞 2023年2月9日

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