「自動運転レベル4」トラック、製鉄所で運搬実証
UDトラックス・神鋼が製鉄所で
UDトラックスと神戸製鋼所は26日、特定条件で運転を完全に自動化する「自動運転レベル4」の技術を搭載した大型トラックによる自動運搬の実証実験(写真)を実施したと発表した。セメント用材料として使う水砕スラグを自動運転トラックに積み、目的地まで運んだ。トラックによる自動搬送の技術や運用方法を確立し、人手不足の解消や作業者の負担軽減につなげる。
実証実験は2022年8月末から10月末まで神鋼の加古川製鉄所(兵庫県加古川市)で行った。21年に結んだ自動搬送の実証実験に関する基本合意に基づいて実施した。
高性能センサー「LiDAR(ライダー)」、全球測位衛星システム(GNSS)などを搭載したUDの大型トラック「クオン」1台を使い、複数の地点を自動搬送した。所定内での停止、積み下ろしも自動で行った。
今回は緊急時などに対応するオペレーターがトラックに乗車した。将来は車内無人での自動搬送を目指す。
今後、UDは実証実験で得た知見を公道などでの自動搬送にも生かしたい考え。
日刊工業新聞 2023年01月27日