赤ちゃんのほっぺのやわらかさ、3Dゲルで再現する仕組み
山形大学の古川英光教授らはオプテージ(大阪市中央区、名部正彦社長)などと共同で、3Dゲルプリンターで赤ちゃんのほっぺのやわらかさを再現する「やわらか記念写真」の実証実験を始めた。立体ゲルに顔の写真を貼り合わせて記念品とする。25日までに28組の家族に提供。3Dゲルプリンターの事業創出につなげる。
オプテージなどが格安スマホ「マイネオ」の実証施設として運営する「マイラボ渋谷」で取り組みを始めた。赤ちゃんの顔の3D形状とほっぺのやわらかさを計測して立体ゲルで再現する。3Dゲルプリンターは青色LEDで光硬化性樹脂を固める。立体ゲルの中空構造を調整し、やわらかさを制御する。
装置を高速化し造形時間を2時間から30分に短縮した。小型化し店舗に設置しやすくした。古川教授は「ほっぺや唇などを再現し、化粧品や施術の張りつやを触ってイメージする用途にも提案したい」とコンテンツ開発を進める。基本技術は内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で開発した。新技術の用途開拓や事業化を進める。
日刊工業新聞 2022年12月06日