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硬いものを軟らかく。卓上型3Dゲルプリンターが登場
山形大学発ベンチャーのディライトマター(山形県米沢市、中村昇太社長、050・5532・5904)は、今春にも卓上3Dゲルプリンターの出荷を始める。水を大量に含む透明ゲルで自由な形を造形できる。まずは三井化学などが参画する「やわらか3D共創コンソーシアム」の会員メンバーに提供し、3Dゲルの用途を開拓する。
ソフトコンタクトレンズなどに用いられる親水性高分子を造形する。高分子溶液に紫外線を当てて液面で高分子を架橋する。高分子が固まるとゲルになり、ゲルを下に降ろしながら液面で積層していく。溶液槽の大きさは15センチ×15センチ×10センチメートル。水を含ませるとゲルが膨潤するため、より大きい造形物を製作できる。接着剤で異種材料ともつながる。
スプーンの表面をゲルで覆い口当たりをよくしたり、水槽に浮かべるオブジェを製作したりできる。通常、硬いと考えられてきた日用品を軟らかくデザインでき、新機軸の商品開発につながる。
ディライトマターは内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の成果を元に設立されたベンチャー。含水ゲルによってプロダクトデザインの質感を広げ、柔らかい材料で構築するソフトロボットの研究を支える。
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