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メタルフリー燃料電池触媒、筑波大などが開発に成功した効果

筑波大学の武安光太郎助教と九州大学の中村潤児教授、鶴岡工業高等専門学校の森永隆志教授らは、メタルフリーの燃料電池触媒を開発した。炭素材料のグラフェンに窒素を導入して活性を引き上げる。カゴ状構造にすることで白金系触媒よりも高い耐久性を確認した。燃料電池の低コスト化につながる。

燃料電池の正極触媒として窒素導入グラフェンを利用する。グラフェンを塩水に分散させてから水分を蒸発させ、塩の結晶をグラフェンが覆った状態を作る。このグラフェンに窒素を導入してから塩を溶かすと、カゴ状構造の窒素導入グラフェンができる。

カゴ内部に水が入り込めず、触媒活性点が水和しない。水和は活性を下げる原因となっていた。

カゴ内部にポリマーブラシシリカ粒子を入れるとプロトンが供給されて酸化還元反応が進む。耐久性は白金系触媒よりも高い。今後、新触媒に合わせた燃料電池セル作製方法を開発していく。

日刊工業新聞 2022年11月16日

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