京セラが微細加工用の工具事業に参入。半導体製造装置部品の需要拡大狙う

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ソリッドボールエンドミル「2KMB」。自動車光学部品金型(左)などの微細加工に向く

京セラは半導体製造装置部品や光学部品の需要拡大に合わせ、微細加工対応のソリッド工具事業に参入する。関連部品の製造に使う精密金型加工などの使用を想定。他社従来品比で工具寿命を3倍程度延ばせる高硬度材加工用ソリッドボールエンドミルを21日発売する。消費税抜きの価格は1本2950円から。ネック長や工具径別で計124型番をラインアップ。半導体、電子部品、車載向けに提案し、年5億円の販売を目指す。

投入するのは一般的な金属で最も硬いとされる硬度70HRCの高硬度材に対応した切削工具「2KMB」。同工具向けに開発した特殊な2層構造のコーティング技術を採用し、耐チッピング性と耐摩耗性を高レベルで両立させた。独自の設計技術により、ボール部断面積を他社従来品比18%拡大し、高い工具剛性を確保。工具のたわみを減らし加工対象物(ワーク)の倒れを抑制して、加工精度を保てる。

新製品は合金工具鋼やステンレス系、高速度鋼(ハイス)系など多様な高硬度材に使用可能。工具径が直径0・1ミリ―4ミリメートルの間で、標準タイプとロングネックタイプを合わせ、124型番からワークや用途に合わせ最適な工具を選べる。国内外の拠点で量産体制を整えた。

内燃機関向けの切削工具需要は縮小傾向だが、第5世代通信(5G)対応や電気自動車(EV)など「精密金型市場は必ず伸びる」(機械工具事業本部担当者)とみる。京セラは微細加工工具の市場規模を年200億円程度と想定する。


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日刊工業新聞2021年9月15日

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