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電機の展示会だったのに、なぜ工作機械メーカーが初出展するの?

シーテック、昨年からのIoTシフト奏功。業界の枠超える
電機の展示会だったのに、なぜ工作機械メーカーが初出展するの?

2012年にシーテックの会場で談笑するソニーの平井社長(左)とパナソニックの津賀社長

 10月3日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕するIT・電機の展示会「シーテックジャパン2017」に、工作機械メーカーが初出展する。現時点でファナック、アマダホールディングス、ジェイテクトの3社が参加を決めた。家電見本市として発展してきたが、IoT(モノのインターネット)総合展への転換を図っており、IT・電機の枠を超え出展者が広がっている。

 主催の電子情報技術産業協会(JEITA)などは1日、現時点の出展者を公開し、事前入場登録の受付などを始める。工作機械メーカーはIoTを使ったソリューションなどを展示すると見られる。また、講演には稲葉善治ファナック会長兼最高経営責任者(CEO)らが登壇する。

 16年開催の出展者数は648社・団体で、17年は1割程度の増加を見込む。日本端子や台湾の半導体大手メディアテックの日本法人なども初出展し、現時点での出展者全体の3割が新規という。

 シーテックは16年開催からコンセプトを「IoT総合展」に変え新たにスタートした。IoTビジネスには製造業からサービス業などあらゆる産業の連携が不可欠。そこで関連製品やサービスの紹介に加え、新ビジネスのヒントや協業パートナーを探すことのできる展示会と位置づけた。

 米国で開催される同様の見本市「CES」は先端技術にフォーカスし、最近は自動運転などの展示が目立つ。欧州の「IFA」は住宅関連まで取り込んだ家電見本市として規模を拡大している。こうした中、シーテックはIoT総合展として差別化を狙う。
日刊工業新聞2017年8月1日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
ニュースイッチでも10月5日にシーテック会場でイベントを開きます。

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