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【今週のリケジョ小町】日本一を作れば、自動的に世界一

グローリー 河合 美里さん
**パチンコ高額賞品管理機の設計開発
グローリーの河合美里さん(27)は、パチンコの玉と交換する賞品を数える高額賞品管理機の設計開発に携わる。3次元CADでモデルを作り、試作機を組み立てて、検証する。実機が動くかどうかはもちろん、操作性など細部にわたってチェックする。入社2年目に上司から任されて設計した部品は、完成品に組み込めるようなものではなかった。悔しさが残った。その経験以降、「手がける設計は絶対にものにする」と、柔らかい笑顔の中に固い決意をみせる。

人と触れる機械が作りたい


「2013年の入社以来、開発本部に所属しています。兵庫県立大学工学部機械システム工学科で流体工学を学びました。アルバイト先でグローリーのつり銭機を使い、『人と触れる機械が作りたい』と思い、入社しました」

「大学で経験した溶接や切削加工、エンジンの分解や組み立てが楽しく、今も役に立っています。人が使った際の操作性は3次元CADの中では分かりません。組み立てた実機で使いやすさを検証し、顧客に満足してもらう製品の開発は本当に楽しいです」

日本一を作れば、自動的に世界一


「社内の宴席で、先輩方が製品や技術について熱く語っているのを聞いていると、『私もすごい機械が作りたい』との思いが強くなります。皆が気兼ねなく話せる職場です。 入社時は、別の機械の設計開発を希望していましたが、ある大先輩が部署を異動される際、『パチンコは日本にしかない。だから日本一の商品を作れば、自動的に世界一になるんだよ』と言ってくれました。この言葉は忘れられません。パチンコのイメージはいろいろですが、人の役に立つ機械を作りたいという思いは変わりません」

「結婚して出産しても仕事は続けるつもりです。子どもに『これはお母さんが作った機械なんだよ』と自慢したいです。連休には国内旅行でリフレッシュしますが、鉄道に乗っても装置や機械に目がいきます。自称・仕事好きです」
  

(文・写真=姫路支局長・丸山美和)
日刊工業新聞2017年7月10日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
機械が好きでいきいきと働いている様子が伝わってきます。グローリーは兵庫県姫路市に本社を置き、パチンコ関係の他には銀行で硬貨や紙幣を数えるために使用される機械や両替機などを製造しています。

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