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【今週のリケジョ小町】8K画像の中継車システムに携わりたい

池上通信機 鎌田 彩希さん
 池上通信機の鎌田彩希さん(28)は、放送システム部中継車課の紅一点。中継車の音声システムを設計している。目指すのはコンパクトで使いやすく、誤操作しにくいシステム。配線を含めた音声機器の配置を決めていく。「顧客によって仕様が異なるため、いかに要望を引き出せるかが勝負だ」。直近の目標は仕事の効率アップと4Kや8Kなどの高精細画像に対応した中継車に携わること。入社5年目。「“かゆいところに手が届く”設計ができる存在になりたい」と情熱を燃やす。

追究する心は変わらず


 東京電機大学の工学部環境化学科を卒業後、同大学院に進学しました。生命理工学を専攻し、医療分野の研究に没頭していました。

 池上通信機に入社したのも医療用カメラやモニターを開発する部署に興味を持ったからでした。ところが研修期間中、中継車に触れて「かっこいい!」とその魅力に引き込まれてしまい、中継車課を希望。分野は変わりましたが、研究で培った“追究する心”は変わっていません。

 私の担当は中継車の音声システムの設計です。どのような中継車にしたいのか、「使っている様子」やお客さまの「やりたいこと」をイメージできるまで詳細に話を聞かなければなりません。配属当初は話を聞くだけで精いっぱいでしたが、最近は突っ込んだ話をする余裕が持てるようになってきました。

 将来は細やかな部分まで行き届いたシステムを設計できる設計者になりたいです。中継車が大好きなので、こだわりは強いです。まずは機材を調整する部署で現場を経験できれば、と考えています。

 最近、通勤用にクロスバイクを買いました。藤沢の工場から近い鎌倉や江ノ島にも足を伸ばしてみようと計画中です。大学時代から野球やサッカーの観戦も続けています。就職後は競技場付近を歩き回って中継車を探すようになりました。趣味と実益を兼ねて中継現場を見学しています。
              

(文=南東京・門脇花梨、写真=北山哲也)
日刊工業新聞2017年6月26日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
池上通信機は一時、東芝と資本・業務提携していた(今は解消)。現在の清森社長も元は東芝出身。最近、JRAから映像伝送システムの更新設備を一括受注するなど話題に事欠かない。

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