米国、追加利上げへ。株価はどう動く?
13日からFOMC、「大きく下がる可能性は低い」
米連邦公開市場委員会(FOMC)は13、14日に定例会合を開き、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0・25ポイント引き上げ1―1・25%に設定するとみられる。市場関係者の間では、追加利上げはほぼ確実視されている。米国の金融政策が為替相場や日本の株価、国際商品市況に与える影響を探った。
市場は今月の利上げを織り込み済みだが、「年内のもう一段の利上げについてはまだ織り込みが進んでいない」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)。
FOMCの声明やイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見で、さらなる利上げを示唆することがあれば、ドル買いの材料となり、円安ドル高方向に進む展開となりそうだ。逆に利上げの手がかりがない場合は、円高ドル安圧力が強まる。
日経平均株価が今後、上昇または下落のどちらのトレンドに移行するかを見通す上で、FOMCは一つの焦点となりそうだ。利上げペースが鈍るメッセージが発信されれば円高ドル安になり、日経平均が下振れる可能性がある。
ただ、日系企業の業績自体は堅調。為替を1ドル=105円台と保守的な想定にもかかわらず、2018年3月期も増益を見通す企業が多い。このため、「下落局面に入ったとしても株価が大きく下がる可能性は低いのでは」(楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジスト)という声もある。
また、市場予測を下回った5月の米雇用統計から米経済回復がやや鈍化し、その後の利上げペースはゆるやかなものにとどまるとの見方が強まっている。そのため、原油、金、非鉄金属など国際商品(コモディティー)市況の押し下げ効果は限定的との見方が多い。
しかし、利上げに加え、FRBが年末に向けてバランスシート(BS)縮小に踏み込み、その動きが市場の想定より大きければ、「各コモディティー市況がやや大きく抑えられる可能性もあり、注意が必要」(野村証券の大越龍文シニアエコノミスト)との見方が出ている。
市場は今月の利上げを織り込み済みだが、「年内のもう一段の利上げについてはまだ織り込みが進んでいない」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)。
FOMCの声明やイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見で、さらなる利上げを示唆することがあれば、ドル買いの材料となり、円安ドル高方向に進む展開となりそうだ。逆に利上げの手がかりがない場合は、円高ドル安圧力が強まる。
日経平均株価が今後、上昇または下落のどちらのトレンドに移行するかを見通す上で、FOMCは一つの焦点となりそうだ。利上げペースが鈍るメッセージが発信されれば円高ドル安になり、日経平均が下振れる可能性がある。
ただ、日系企業の業績自体は堅調。為替を1ドル=105円台と保守的な想定にもかかわらず、2018年3月期も増益を見通す企業が多い。このため、「下落局面に入ったとしても株価が大きく下がる可能性は低いのでは」(楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジスト)という声もある。
また、市場予測を下回った5月の米雇用統計から米経済回復がやや鈍化し、その後の利上げペースはゆるやかなものにとどまるとの見方が強まっている。そのため、原油、金、非鉄金属など国際商品(コモディティー)市況の押し下げ効果は限定的との見方が多い。
しかし、利上げに加え、FRBが年末に向けてバランスシート(BS)縮小に踏み込み、その動きが市場の想定より大きければ、「各コモディティー市況がやや大きく抑えられる可能性もあり、注意が必要」(野村証券の大越龍文シニアエコノミスト)との見方が出ている。
日刊工業新聞2017年6月8日