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ロボットが見よう見まねで接客を覚える技術を開発

ATR、専門家の指導受けずに現場で調整
ロボットが見よう見まねで接客を覚える技術を開発

定員の音声からロボットが発話内容やタイミングを学習

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能ロボティクス研究所ネットワークロボット研究室の宮下敬宏室長らは31日、店舗用接客ロボットが見よう見まねで業務を覚える技術を開発したと発表した。専門家がいなくても調整が可能で、導入の期間やコストが削減できる。アジア太平洋トレードセンター(大阪市住之江区)や大阪府東大阪市などで実証実験を進め、Mビジュアル(東京都文京区)と連携し、2018年度にも事業展開する。

 開発した技術はロボットが店員を見本にし、発話内容やタイミング、立ち位置などを学習。天井やロボットのセンサーで人の位置を計測して接客する。学習や設定の修正を効率化でき、おすすめ商品や割引など、日々変わるサービス情報や店舗ごとに適した発話タイミングなどにも対応できる。

 宮下室長は、「人間と関わることでロボットが社会的振る舞いをできるようになる」と話している。
日刊工業新聞2017年6月1日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
ロボットもOJTの時代ですね。日々変わる商品情報や店舗状況に柔軟に対応できなければロボットの「置物化」は避けられないでしょう。

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