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ラグビーW杯2019日本大会を成功に導く人材求む!組織委が公募開始

ビズリーチなどとスクラム
 ラグビーワールドカップ2019組織委員会は24日、マーケティングや大会のチケット販売などに関わる経営人材の公募を始めた。ビズリーチ(東京都渋谷区、南壮一郎社長)などの転職サイトを通じて募集する。ビズリーチと組織委員会は同日、東京都渋谷区でキャリアセミナーを開催。転職サービス「ビズリーチ」の登録者でラグビーやスポーツビジネスに興味を持つ約30名が参加した。

 同組織委員会企画局兼総務局主任の中田宙志氏は「日本で注目を浴びて成長している産業の一つがスポーツ。志をもってチャレンジしたいという方に来てもらいたい」と述べた。

 公募は6月20日まで複数の転職サイト上で行う。募集職種はマーケティング局長、セールスマネージャー、コミュニケーション戦略マネージャー、デジタルマーケティング担当マネージャー、経営戦略アナリスト、採用担当マネージャーの6職種で各1名ずつ。

 ラグビーワールドカップは世界三大スポーツイベントのひとつと言われ、今回が日本およびアジアでの初開催となる。組織委員会は、試合の準備・運営を目的として設立された組織。業務はチケット販売から試合運営や警備、参加国の公認のチームキャンプのアレンジや経営、人事など多岐にわたる。17年4月時点で100人近いスタッフが準備を進めている。19年大会では観客動員数200万人を目標としている。
 
 ビズリーチの南社長はセミナーで、スポーツ庁の設置やスポーツ市場の伸び率など、日本全体としてスポーツビジネスの成長余地があることや、スポーツビジネスにおける経営人材の不足を指摘。自身が04年にプロ野球チーム・東北楽天ゴールデンイーグルスの創業メンバーとなった経験をふまえ、「今後、日本では大きなスポーツのイベントが行われていくだろう。その盛り上げの一つの起爆剤になれば」と思いを語った。

 セミナーでは「スポーツビジネスに必要な人材と得られるキャリアについて」という演題でパネルディスカッションを実施。求める人材像について、金融機関出身の田中輝夫同組織委員会企画局長は「諸条件がある中で、前向きに精緻に考えていける人」と話した。

 セミナーに参加したイベント企画・制作関連会社勤務の30代男性は、「数年前からラグビーワールドカップか20年の東京五輪・パラリンピックには関わりたいと考えていた」と話す。「現在の仕事で培ってきた企画力、語学力、コネクションなどを、今回の募集に求められていることに上手くフィットさせていきたい」と熱意を示した。
(文=大串菜月)
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日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
2019年大会はラグビー界のみならず、日本のスポーツ産業を発展させる契機となりえます。グローバルなビジネスの経験やスキルを持った人が、各スポーツ分野に入っていくことが重要ではないでしょうか。

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