ハエのおかげで人間のおなかの調子が整うかも

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ショウジョウバエ(九大提供)
 腸内細菌のバランスである「腸内フローラ」。「善玉菌」と「悪玉菌」、そして「日和見菌」のバランスが大事だとされており、これが崩れると、細菌たちが生存競争のために毒性物質を放出するなど、下痢や便秘が起きやすくなるなど、体調に影響する。

 九州大学の川畑俊一郎主幹教授らは、遺伝子操作によって「ショウジョウバエ」の腸内免疫力を低下させ腸内フローラのバランスを意図的に崩す実験をしてみた。このときハエの腸内で増えた菌を健常な別のハエに経口摂取で感染させてみると、「2カ月の寿命が約1カ月に半減した」と驚く。

 生命維持に重要な菌が減ったためとみられる。ハエは汚く、雑菌に強そうなイメージが覆された。「ハエの研究はほ乳類やヒトにも応用できる」という。ハエのおかげで人間のおなかの調子が整うかもしれない。

日刊工業新聞2017年5月22日

COMMENT

小寺貴之
編集局中小企業部
記者

 腸内フローラが宿主の寿命を左右する原理はまだわかりません。ハエも下痢したり便秘したりして寿命が短くなるのかなと思ってしまいます。今回は実験用のショウジョウバエですが、動物の糞を食べている野生のハエも、大腸菌を経口摂取すると腸内細菌のバランスが変化するのでしょうか。それで寿命や健康状態が変わるなら面白いです。野生のハエが、健康になる糞を美味しいと感じていたらもっと面白いと思いました。

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