沖縄海底1100mに「天然の電池」
海洋機構などが熱水噴出海底面で電気の発生確認
海洋研究開発機構と理化学研究所の研究グループは、九州西部から沖縄にかけて延びる海底盆地「沖縄トラフ」の水深約1100メートルにおいて、熱水が噴き出す海底面で電気が自然発生していることを突き止めた。海洋機構の海洋調査船や無人探査機を利用し、現場の計測や鉱物試料の採取・分析により解明につなげた。
電流を吸収する微生物などを含む新しい生態系の発見や生命の起源の解明につながる可能性がある。
海底下の熱水は電子を放出しやすい硫化水素を含む。海底に蓄積した海底鉱床が“電線”となることで、海底下の熱水から海底付近の海水に向かって電子の受け渡しが起きていることを確認した。
電子の受け渡しは電流の発生を意味しており、深海熱水が噴出している場所が天然の電池として働くことを明らかにした。
電流を吸収する微生物などを含む新しい生態系の発見や生命の起源の解明につながる可能性がある。
海底下の熱水は電子を放出しやすい硫化水素を含む。海底に蓄積した海底鉱床が“電線”となることで、海底下の熱水から海底付近の海水に向かって電子の受け渡しが起きていることを確認した。
電子の受け渡しは電流の発生を意味しており、深海熱水が噴出している場所が天然の電池として働くことを明らかにした。
日刊工業新聞2017年5月9日