JR東日本がコールセンターにAI、遅延や予約確認のイライラ減る?

大手鉄道会社で初、電話のつながりにくい状態解消へ

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今日から運行する豪華寝台列車「トランスイート四季島」
 JR東日本は、IBMの人工知能(AI)「ワトソン」による業務支援システムを導入する。10月以降、コールセンター「お問い合わせセンター」で時刻や運賃の問い合わせ対応に使い、業務効率化とサービスの均質化を図る。国内外の大手鉄道事業者でコールセンター業務にAIを導入するのは初めてという。

 問い合わせ電話の内容を、音声認識してAIが自動的に判断し、回答候補をオペレーターに提示する仕組み。対応結果を蓄積、学習していくことで回答の精度を高め、顧客満足度の向上と対応時間の短縮につなげる。センターには、1日平均1万件の問い合わせがある。時間帯により電話がつながりにくい状況も発生し解消を狙う。

 JRグループ7社は4月に、1987年に国鉄が分割民営化されてから30周年を迎えた。JR東日本は昨年11月に策定した技術革新中長期ビジョンでは、安心・安全、サービス・マーケティング、メンテナンス・オペレーション、エネルギー・環境の四つを開発のテーマに掲げている。

 冨田哲郎社長は「技術開発はタイムスケジュールを作って目標を管理することが大事だ。この30年、比較的順調に来たが、最近、緊張感が足りないと感じる。時間軸を考え、切迫感をもって取り組まなければならない」と危機感が強い。今回のAI導入も顧客満足度の向上と同時に、社内の引き締めも背景にありそうだ。

日刊工業新聞2017年4月26日の記事を加筆・修正

COMMENT

明豊
執行役員デジタルメディア事業担当 DX統括

大手金融ではコールセンターにワトソンと入れるケースも増えているが、どんどんやってもらいたい。それにしてもワトソンの勢いはそごい。先日、日本IBMのエリー・キーナン社長は「ワトソン」の技術革新について「色の識別技術では、ホクロと悪性皮膚がんの違いを95%の精度で検出できることを表明。会話に関しては、ほぼ人と同等レベルで理解できる」と話していた。昨年、ワトソンは全世界で4億人と触れたが、今年は10億人余りの人と触れることになる見込み。日本でも500以上のパートナーと協力して、コンタクトセンターやヘルスケア、産業現場での故障検知、セキュリティーなどの分野への普及を目指すという。

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