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「トランプ大統領」へ。いろんな声集めました

社長に業界団体トップ、エコノミストまで。トヨタはどうなる?
「トランプ大統領」へ。いろんな声集めました

選挙期間中の遊説(トランプ公式サイトより)


【関西経済同友会・鈴木博之代表幹事/健全な発展を】
 米国大統領としての責任を持ち、自国中心主義に陥らず、TPPに参加し、より開かれた自由貿易のもとで健全な経済発展を目指すべきだ。政権の誕生が英国のEU離脱のように、国際社会に不安と不信を広げぬことを求める。

【京都商工会議所・立石義雄会頭/驚きを隠せない】
 現状を変えたいという米国国民の意思表示と受け止めているが、今回の結果に驚きを隠せない。世界経済の先行きに各国や投資家が警戒感を強めることは必至だが、日本政府・日銀には市場の混乱を最小限に食い止めるよう努めていただきたい。

【日本鉄鋼連盟・進藤孝生会長/着実な運営を】
 変えるべきこと、変えるべきではないことを十分に見極めた着実な政権運営を期待する。当連盟が早期の実現を希望しているTPP協定は画期的な経済連携協定であり、米国内での早期承認手続きへの取り組みを期待する。

【日本工作機械工業会(日工会)・花木義麿会長/貿易環境構築を】
 変革を求める米国民の声を反映し、トランプ氏が接戦を制したものと理解する。今後、安定的なビジネスと貿易環境の構築に努められ、米国経済の継続的な成長を期待する。また、米国ビジネス界が賛成・推進するTPPの必要性について理解を深めて頂き、TPPが早期に批准されることを期待している。そして、日米の友好関係を維持・強化されることを期待する。

【生命保険協会・根岸秋男会長/対外強硬姿勢懸念】
 トランプ氏の勝利で、マーケットでは先行きの不透明感を嫌気してリスク回避の動きが強まっている。対外強硬路線が日本に与える影響についても懸念される。しかし、同氏が提唱する所得税および法人税の減税とインフラ投資支出拡大を通じた財政政策は、経済成長を高めると見ており、今後、具体的にどのような政策を打ち出していくのかを注視したい。

【大阪商工会議所・尾崎裕会頭/世界問題解決を】
 国際情勢が地政学的にも経済面でも不安定さを増す中、新大統領には今後内向き志向に陥ることなく、世界のトップリーダーとしてグローバルイシューの解決に全力を挙げてもらいたい。

「うちのメキシコ新工場は、どうなるのか…」


 「うちのメキシコ新工場は、どうなるのか…」。トヨタ自動車首脳は、もしトランプ氏が大統領に就任したらと、こんな不安を漏らしていた。トヨタが19年の稼働に向けメキシコ・グアナフアト州に建設を進めている新工場のことだ。

 新工場は北米自由貿易協定(NAFTA)の存在が大前提。年間20万台という生産能力は当然のことながらメキシコ国内の需要を賄うためだけではない。トヨタは新工場を機に米国とカナダを含めた北米全体の生産体制を再編する計画。新工場はトヨタの北米戦略全体に関わる重要拠点となる。

 メキシコではトヨタだけでなく日産自動車ホンダマツダも近年、新工場を相次ぎ稼働している。選挙期間中、NAFTA離脱を主張してきたトランプ氏。TPPも含めたトランプ氏の貿易政策が実際どうなるのか、日系自動車メーカー各社が注視している。

 トランプ氏は、連邦法人税を現行の35%から15%に引き下げる方針を示している。海外企業の現地法人に対する減税措置は、現段階では不透明だが一定の好影響も期待できる。

 三菱重工業にとって米国は、グループ最大の海外市場。年間の北米売上高は約7800億円に上り、30州・7300人体制で展開する。川崎重工業も米国売上高は3966億円(16年3月期)と、総売上高の25・7%を占める有望市場だ。米国内に、鉄道車両や航空機部品などの生産拠点を複数持つだけに、トランプ氏の動きから目が離せない。

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日刊工業新聞2016年11月10日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
ビジネスマンとして大成功したセンスと現実的な感覚に期待したい。一方で日本もよい意味で「自立」していくきっかけになればと思う。

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