ファナック、工場用IoTの日本代表に躍り出る

日立や富士通も吸い寄せられるプラットフォームの可能性

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都内で開いた会合であいさつする稲葉ファナック会長兼CEO(8月29日)

フィールド・システムの応用例


【ロボットの故障予知、事前に対応】
 ロボットの故障を予知し、事前に対応するためのシステム。ロボット内の振動や温度といった情報をセンサーで収集し、スマートフォンやタブレット端末などで常時監視できる。

 積極的な予防保全を望む顧客に対しては、工場とファナック側のデータセンターをつなぎ、情報の解析サービスを提供する。PFNの人工知能(AI)技術などにより、部品が故障する時期を正確に割り出すことが可能。サーボモーターなど主要部品の場合、故障時期が判明した時点で代替品を出荷できる。

 現在、国内外で約7000台のファナック製ロボットがこのシステムの下で稼働しており、年内にもこれが1万台近くまで増える見通し。

(タブレット端末でロボットの状態を監視)

【既設CNC装置に最新機能を付与】
 既に設置してあるCNC装置をフィールド・システムにつなげることで、最新の機能を付与できる。例えば、直感的に動作設定できる対話プログラミング機能。タブレット端末との連携により、キーボード入力主体の旧式CNCでも、タッチパネルが必要な同機能を利用できる。工作機械のプログラミングで一般的なGコードの入力が不要なため、作業習得時間を短縮できる。

 このほか、加工の所要時間を割り出す予測機能もフィールド・システム上で利用可能にする。実値との誤差プラスマイナス5%以内で加工時間を予測し、工程計画の作成・実行を支援する。通常、これらの機能を利用するには最新のCNC用操作盤「iHMI」などが必要。
(文=藤崎竜介)

COMMENT

ロボット、CNCで高いシェア率を誇るファナックの求心力は高く、多くの有力企業が集まった。今後は競合メーカーがどれだけ合流し、オールジャパンの取り組みになるかが見どころか。インダストリー4・0(I4・0)のドイツ、インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)の米国がFAの“新たなルール作り”を目論む中、国際競争力確保のため、影響力を発揮できるかに注目したい。 (日刊工業新聞第一産業部・藤崎竜介)

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