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日立建機が国内初受注、5トン級「電動ショベル」の機能

日立建機が国内初受注、5トン級「電動ショベル」の機能

5トンクラスの電動ショベル「ZX55U-6EB」

日立建機は5トンクラスの電動ショベル「ZX55U―6EB」と可搬式充電設備を1台ずつ国内で初受注した。2024年度中に納入予定。納入先は明らかにしていないが、駅前で作業を行う解体事業者という。電動化建機はエンジン機の数倍の価格と充電インフラがネックになり、レンタル店の試験購入を除いて普及は進んでいない。今回の受注実績をテコに今後の拡販につなげる。

日立建機は電動ショベルの5トン、8トン、13トンクラスと可搬式充電設備を24年9月に国内で発売した。可搬式充電設備も併せて販売することで、施工現場で使える可能性を提案。充電設備を現場に設置すれば、稼働時間の延長に加え照明機材や電動機器の電源、電気自動車(EV)の充電、災害時の非常用電源に使うことも可能だ。

電動ショベルは欧州市場で先行販売し、3機種合計で24年度は欧州で約30台、25年度は同40台の販売を目指している。欧州市場では同社が販売シェア1位という。

日本国内では、国土交通省による「GX建設機械認定制度」に認定された建機に対して、エンジン機との価格差の3分の2を補助する支援制度が24年度から導入されている。それを受け、「補助金を活用したい顧客から問い合わせが多く来ている」(日立建機)という。


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日刊工業新聞 2024年12月19日

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