スレート屋根に軽量な薄膜太陽光パネル、東京ガスが新工法
東京ガスは18日、太陽光パネルの設置が困難だったスレート屋根に軽量な薄膜太陽光パネルを接着剤で設置する新工法(写真)を開発したと発表した。新工法の導入により、初期費用ゼロで太陽光発電を導入できる法人向けPPA(電力購入契約)サービス「ヒナタオソーラー」の対象を工場などに多いスレート屋根に拡大。太陽光パネル設置のポテンシャルを広げる。
同社は特殊な接着剤を使い、簡素な補強でボルト接合並みに強くパネルを接合できる技術を開発した。接着剤の種類は非公表。接着剤を使う工法は明確な基準がないため、自社で厳しい基準を策定して試験を繰り返した。
併せて、脱炭素などのソリューション事業ブランド「イグニチャー」に新工法などを追加し拡充。ブランド始動から約1年が経ち「特定業界でシェアナンバー1のサービスや業界オンリーワンの取り組みも出てきた」(菅沢伸浩常務執行役員)と手応えを示す。
またこの一環で、省エネルギー化などによる二酸化炭素(CO2)排出量削減や森林のCO2吸収を国が認証した環境価値「Jクレジット」の創出でクレアトゥラ(東京都港区)と業務提携した。年20万トン程度のクレジット創出を目指す。
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日刊工業新聞 2024年12月19日