測定時間50%削減…粒子径分布など分析装置、堀場が20年ぶり刷新
堀場製作所は10日、粉体の粒子径分布測定と形状解析の機能を標準搭載した分析装置「Partica」を2025年1月6日に発売すると発表した。同社の粒子径分布測定装置として約20年ぶりにフルモデルチェンジし、両機能を従来より高めつつ1台に集約した。粒子径分布測定と形状解析で異なる装置を使っていたユーザーが新製品に切り替えると、測定時間を従来比最大50%削減できる。
粉体を扱う半導体や電池といった電子部品、医薬品などの多様な市場に提案する。消費税抜きの価格は1930万円から。29年12月期までに計1750台の販売を目指す。
光の散乱を応用し、粒子の大きさや、大きさごとの粒子の構成比を測定する。従来機種の測定範囲や精度は継承しつつ、光源強度を従来比3倍に高め、測定を高感度化した。
粒子形状解析には動的画像式を採用。従来、粒子径分布測定装置のオプションとして展開していた同機能を改良し、搭載した。1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)未満から数ミリメートルまでの粒子形状を捉える。
粒子の大きさと形状を同時測定できることから、両測定が重要な医薬品の吸収効率の分析や、粉体の流動性解析を短時間化できる。
日刊工業新聞 2024年12月11日