松下幸之助・稲盛和夫…関西有力企業トップを惹きつける経営者たちの魅力

優れた関西ゆかりの起業家・経営者をアンケート

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旧松下電器産業(現パナソニック)創業者の松下幸之助さん(左・パナソニック提供)と京セラ創業者・名誉会長の稲盛和夫さん(京セラ提供)

日刊工業新聞社大阪支社(4月から西日本支社)は「関西の有力企業アンケート(49社回答)」を実施し、各企業の経営トップに「関西ゆかりの起業家・経営者の中で優れていると思う人物(自社以外)」について尋ねた。49社を対象に実施し、25社の経営者から回答を得た。現役の経営者が、他社でどういう経営者を意識し、刺激を受けているのかは興味深いところだ。ベスト3の結果は以下の通りとなった。

一番多く挙げられた経営者は、松下電器産業(現パナソニック)創業者の松下幸之助氏。9人の経営者が幸之助氏と回答した。理由を聞くと、「物を作る前に人をつくれという精神が今の日本の強みになっている」(北尾裕一クボタ社長)、「人を育て、大切にする経営。人として魅力を感じる」(三野禎男日立造船社長)、「日本の復興と関西を開拓し切り開き、社員・人を人財として大切に育成した」(生駒京子プロアシスト社長)など、“人”重視の経営を評価する声が多かった。また、「松下氏の著書は今でも多くの経営者に読まれており、大きな影響を与えている」(芳井敬一大和ハウス工業社長)と、その思想・哲学が経営者に共感されているようだ。

2番目に多かったのは5人が挙げた、京セラ創業者の稲盛和夫名誉会長。京セラやKDDIを一代で築いたことや、日本航空(JAL)再建を評価する声が多かった。「考え方やスタンスが素晴らしく、経営者に与えた影響が大きい」(家次恒シスメックス社長)、「今年90歳を迎えられるが、関西ゆかりのスーパー経営者と思う」(佐口敏康グンゼ社長)との声も聞かれた。

3番目には2人が阪急東宝グループ創業者の小林一三氏を挙げた。「交通網や住宅地、流通店舗という生活インフラの整備や、教育や娯楽、観光まで幅広く事業を興し、極めてスケールの大きな実業家であった」(藤田晴哉クラボウ社長)、「当社の拠点戦略と業容拡大の取り組みは、(小林氏の)コングロマリット経営の着眼と軌を一にしたもの」(豊田喜久夫エア・ウォーター会長)などの意見があった。

なお他に9人の経営者が、以下の経営者・起業家をそれぞれ挙げた。

ダイエー創業者・中内功氏(グローリー・三和元純社長)/ダイキン工業会長・井上礼之氏(村田製作所・村田恒夫会長)/元大阪商工会議所会頭・杉道助氏(サントリーHD・鳥井信吾副会長)/伊藤忠商事創業者・初代伊藤忠兵衛氏(大建工業・億田正則社長)/日清食品HD社長・安藤宏基氏(コクヨ・黒田英邦社長)/大阪商工会議所創設者・五代友厚氏(NTT西日本・小林充佳社長)/ダイキン工業社長・十河政則氏(住友電気工業・井上治社長)/日本電産創業者・会長・永守重信氏(堀場製作所・堀場厚会長)/住友グループ第二代総理事・伊庭貞剛氏(大日本住友製薬・野村博社長) ※( )内は回答者を記載 

優れた経営者がいる地域は、その魅力向上にもつながる。上記にあがった経営者を輩出した関西は、かつて間違いなく勢いがあった。今後も優れた経営者が輩出されるか、注目していきたい。

【執筆;大阪支社(4月から西日本支社)編集局 広瀬友彦・大川藍・小野太雅】

日刊工業新聞2022年3月31日

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