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超高層ビルの工事支える…清水建設が開発、ステージ足場を自在にけん引できる電動台車

清水建設は、超高層ビルの天井設備・内装工事向けに、大型のステージ足場を任意の方向に自在にけん引できる電動台車「ステージ足場移動台車=写真」を開発したと発表した。フロア全体に足場を敷き詰めることなく効率的な施工を実現でき、足場資材の使用量を低減できる。今後、自社施工の超高層ビル建設現場に導入し、効果を検証しながら生産性の向上を図る。

開発したのは4輪のメカナムホイール(全方向車輪)を装備したバッテリー式の電動台車。車輪にナブテスコのメカナムホイールを採用しており、車体の向きを固定したまま、前後・左右・斜め方向へ自在に走行できる。

ステージ足場との連結には車体上面に設けた単管ベースを利用。ステージ中央の脚部に固定した単管を単管ベースに差し込んでネジ留めし、足場の重量に応じたカウンターウエートを車体に積載する。移動操作には無線式コントローラーを採用することで、操作者がステージ上から操縦できるようにした。

積載資材を含む最大重量は3トンで、床面積100平方メートル規模のステージ足場をそのまま移設できる。施工フロア内で足場を盛り替える手間を削減し、天井工事の施工効率化につなげられる。

日刊工業新聞 2024年9月11日

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