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バリアフリートイレ見守り、富士通・イオンモールが実証

バリアフリートイレ見守り、富士通・イオンモールが実証

実証実験を行うバリアフリートイレ(左)とレーダー装置から得られる点群データ(イメージ)

ミリ波レーダー分析AI活用、転倒など早期発見

富士通とイオンモールは29日、イオンモール太田(群馬県太田市)内のバリアフリートイレにおいて、ミリ波レーダー分析人工知能(AI活用し、転倒などの早期発見と用途外利用や長時間利用の検出に関する実証実験を実施すると発表した。期間は8月1日から2025年1月末まで。同年3月までに、国内向けにプライバシーに配慮した見守り技術のサービス化を目指す。

イオンモール太田内の一部のバリアフリートイレに富士通のミリ波レーダーを設置し、トイレ利用者をレーダーで捉える。情報はリアルタイムでクラウドへ転送し、AI分析を行った上でバリアフリートイレ内の転倒や用途外利用、長時間利用を検出し、安全性確保の有用性について確認する。また、地域ごとの利用頻度や占有率を収集し、利用者にとってより良いトイレ空間を目指した検証を行う。

富士通は誰もが安心して過ごせる公共トイレ空間の創出に向けて、24年からTOTOと、商業施設や駅構内などに設置したバリアフリートイレなどで、ミリ波レーダー分析AIを用いた実証実験を共同で取り組んでいる。

イオンモール太田でも、バリアフリートイレ内における転倒など予期せぬ事故の早期発見による一層の安全性確保が課題となっていたことから、実証実験を行うに至った。

日刊工業新聞 2024年07月30日

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