船上の乗り心地向上…東明工業が初出荷、小型船向け横揺れ軽減装置の効果
東明工業(愛知県知多市、二ノ宮啓社長)は3日、小型船舶向けの横揺れ軽減装置「アンチ・ローリング・ジャイロ(ARG)45T」を初出荷した。ボリュームゾーンと見込む小型船舶向けで、量産初回分の5台は完売済み。知多工場(同)で同日開いた出荷式で、二ノ宮社長は「国内に続き9月に米国向けに出荷を予定する」とし、今後は海外での拡販に期待した。
同装置は横揺れに対する抵抗力を生み出すジャイロの原理を活用。船舶の横揺れを軽減し、船上での乗り心地向上に役立つ。
ARG45Tは長さ30フィート(約9メートル)以下の小型船舶が主な対象。低消費電力化、小型化を図り、専用の操作ディスプレーを標準装備した。消費税抜きの価格は380万円。
東明工業は三菱重工業から2016年に同装置事業を取得。今回、大型から小型船舶向けまでのラインアップがそろい、年間計100台の販売を計画する。(名古屋)
日刊工業新聞 2024年7月4日