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「GPTー4」上回る…イライザ、高精度の日本語LLM開発

「GPTー4」上回る…イライザ、高精度の日本語LLM開発

最新版のLLMについて説明する曽根岡社長

ELYZA(イライザ、東京都文京区、曽根岡侑也社長)は26日、生成人工知能(AI)の基盤となる最新の大規模言語モデル(LLM)を開発し、性能を公開した。米メタのLLM「Llama(ラマ)3」を基に、LLMの性能指標となるパラメーター数が700億パラメーターと80億パラメーターの日本語LLMを開発。700億パラメーターモデルは日本語を対象にした二つの指標で国内最高精度を達成したという。

指標のうち「イライザ・タスクス100」の5段階評価で4・07と、3月時点のモデルと比べて0・586向上。米オープンAIの「GPT―4」の4・03を上回った。「ジャパニーズMT―ベンチ」でも執筆や推論、コーチングなど8項目の平均が10点満点中9・075と、GPT―4の9・013を上回った。

軽量の80億パラメーターモデルは「イライザ・タスクス100」で3・655とGPT3・5ターボの3・475を上回った。同モデルは商用利用可能な形で公開する。

曽根岡社長は今後について「汎用LLMをベースに業界や企業などに特化したLLMも開発する」と説明。第1弾として日本の知識や表現に特化したLLMを開発中と明らかにした。

日刊工業新聞 2024年6月27日

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